2018年4月、東日印刷65年以上の歴史において初の新規事業部署として立ち上がった「T-NEXT」。
新聞印刷でお付き合いのあるお客さまからのリクエストに応えるかたちでスタートしたWeb制作サービスに加え、理系世界最高峰のインド工科大学卒のスーパーエンジニアによるアプリケーションの受託開発、そして、当社初となる自社オリジナル商品、業務用グループウェア「NEXTα(ネクスタ)」の開発と販売を行なっています。
2本柱でスタートした当社のデジタル事業は、今後、画像認証や機械学習といったAIを用いた最先端技術の研究をすすめ、自社商品を中心にそれらを組み込み、他社製品との差別化をはかっていく予定です。
これまで利用してきた業務促進ツール
さて、まだ走り出して間もないT-NEXTですが、発足後、チーム内ではいくつかの業務促進ツールを使用してきました。
前述の通り、グループウェアを扱うT-NEXTは、どちらかというと業務促進ツールを開発している立場にあたりますが、世の中には便利なものがたくさんあります。先端技術の知見を高めたり開発へのフィードバックの意味合いも含め、「すでにある良いものは積極的に利用しよう」ということで色々なものにトライしています。
例えば、
- ・チーム内、そしてクライアントとの情報共有ツール。
- ・チーム内でファイルを共有するためのクラウドストレージ。
- ・プロジェクトの進捗を管理するようなスケジュール管理アプリから、個々のタスクを管理するためのアプリ。
など実に様々です。
なんせゼロベースでスタートした部署だけに、ツールもトライアンドエラーで次から次へと新しいものを導入しました。(基本無料版で使えるものを選択しています)
これまで使ってきた主なツールは以下の通り。
- Slack・・・チーム内での情報共有を目的として使用
- Chatwork・・・主にクライアントとの情報共有や打ち合わせの場として使用
- GitHub・・・ソースコードの管理に使用
- GoogleDrive・・・訪問先での議事録作成、企画書のたたき台作成、その他書類作成
- OneDrive・・・MicrosoftのOfficeで作成した書類の置き場として使用、作業記録も作りました
- Trello・・・全タスクの可視化と、メンバーのタスク量の平準化を目的として使用
- Bravio・・・プロジェクトスケジュール作成、進捗管理に使用
その他、作業記録(どんな作業にどれくらいの時間を費やして)を取得するためのツールなんかもありましたが、こちらはなかなか良いものがなく、結果、ExcelやWordPressの仕組みを用いて自作のプラットフォームを作成しそれを使用することで落ち着いています。
こちらも作っては壊し作っては壊しの繰り返しで今に至っています。
東日印刷は歴史がある反面、非常に古い体質の企業。
社内サーバ内でファイルを共有していた我々にとって、クラウドストレージは非常に画期的でした。GoogleDriveは部署としてスタートする以前から利用していますが、本当に便利です。
書類へのコメント機能も追加されたGoogleDrive(Googleより引用)
Word形式の書類であれば、Googleドキュメントで作成しそれをWord形式で書き出すなどといった使い方をしています。
また、全てクラウド上にあるため、当然のことながら外出中でもアクセスが可能。
Web制作では、クライアントとの打ち合わせ内容を訪問先で入力し、帰り道でそれをブラッシュアップ、議事録として提出なんてことをよくやっています。
また、PDFやWordなど異なるファイル形式への書き出しが可能な点も非常に便利です。
逆にOneDriveはレスポンスが遅かったり、通常のOfficeに比べ機能が制限されることから使用を途中で中止。現在はPowerPointのオンライン資料作成と作成した資料の共有程度のみの使用となっています。
前述のツールの中でも、特にヘビーユーズしているSlackとChatworkについてご紹介します。
Slack
最近では様々な企業で導入されているSlack。ビジネス用情報共有ツールとして人気です。
T-NEXTではチーム内のコミュニケーションツールとして使用しています。容量に制限がありますが、現状、無料版の範囲で収まっています。
チャンネルと呼ばれるスレッドを立てるためのワークスペースを作成し、そこにメンバーを招待することによりメンバー同士での情報共有が行えます。また、チャンネルも複数立てること可能で、話題や、案件などプロジェクトごとに分けることにより情報を整理することができます。
以下はT-NEXTで使用しているチャンネルの例
#業務連絡
例えば「〇〇さんから電話がありました」など、これまではポストイットやメモ書きとして残してきたものを全て業務連絡に。仮に外出中であったとしてもリアルタイムで把握することが可能です。
#Sharing-with-sales
T-NEXTは基本的に制作部隊ですが、営業とも密接に関わっています。プロジェクトの見積金額やスケジュール、コンペであれば提案資料などをここで共有しています。
#editing-meeting
その名の通り「編集会議」。主にコーポレートサイト内のブログコンテンツで取り扱うネタに関する話し合いの場となっています。
#技術関連
技術面での情報共有や、発生したトラブルの共有のために使用しています。
この他、RSSとSlackを連携させ、IT関連のニュースを自動収集するようなチャンネルも設けています。
わざわざ自分で情報を検索しなくても済むのでとても便利です。
東日印刷では昨年、はじめてテレワークを導入しましたが、テレワーク第1号となった社員もSlackを利用しています。
まるでキュレーションメディアのような#generalチャンネル
Chatwork
社内のコミュニケーションツールとしてSlackを使用しているのに対し、社外、クライアントとの情報共有にはChatworkを使用しています。昨年、無料版の範囲が縮小されたのを機に、こちらは唯一有料版を使用。
スレッドはプロジェクトごとに分け、委託先であるクライアントをスレッドに招くかたちでクライアントとのコミュニケーションスペースとしています。
Slack同様、ドラッグアンドドロップによって容易にデータをアップロードすることも可能で、特にWeb制作で関わったお客さまとの情報共有、また、サイトで使用する画像データなど容量の大きいデータのやり取りで強みを発揮しています。
昨年末、T-NEXTが手がけた、和光化学株式会社さまコーポレートサイトリニューアルの作業では、Chatworkをフル活用。
本社が群馬県高崎市と遠方であることから、十分な打ち合わせが行えるかどうかお客さまも心配されていましたが、大きなトラブルもなく順調に終了しました。
リニューアル作業中、実際、先方に足を運んでの打ち合わせは3回に抑えることができました。
ChatworkはUIもわかりやすく、ツール慣れしていない初心者の方でも容易に使用できるのが魅力です。
このように様々なツールを使用することによって、遠方のお客さまでも安心して仕事をお任せいただいています。
色々なツールを使用して感じたことや注意点
前述の通り、これまでT-NEXTでは様々なツールを利用してきましたが、そんな中で忘れてはいけないことが一つあります。
それは
「同じ性質のツールを複数利用しない」
ということです。
例えば、SlackとChatworkは性質上似たようなツールといえますが、T-NEXTでは内部をSlack、外部をChatworkと分けることにより混乱を避けています。
仮に、似た性質のツールをわけもなく複数使用すると
「あの書類(データ)ってどこにあったっけ?」
藤子・F・不二雄「ドラえもん」より引用
なんてことが発生します。
少なくとも様々なツールに次々とチャレンジしているT-NEXTでは、かつて、そのようなことが頻繁に発生しました。
使用するツールは十分に吟味し、同じ性質のツールはどれを主として使用するか検討する必要があります。
便利なツールを利用して、上手にコストカットを実現してください。