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特定電子メール法とは?メルマガを運営するうえでの注意点を解説。

みなさんはビジネスやプライベートでメールマガジンを利用していますか?
メールマガジンは今ではメジャーな集客方法となっていますので、サイト運営者や企業のマーケティング担当、販売担当者であれば、メールを送っている立場かもしれません。

メールを1通作るだけで、ユーザーに直接情報を届けることができるメルマガは、とても魅力的な宣伝ツールですよね。そのため、メールマガジンの導入に関する相談を弊社でもいただくことがあります。

ただ、意外と知られていないのは「記載しなければならない内容」が法律で義務付けられていることや、禁止事項などが法律で定められていることです。
今回は特定電子メール法と呼ばれる、メールマガジンに関する法律を解説します。

そもそもメールマガジンとは

メールマガジンはメールを使ったマーケティング手法で、企業やウェブサイトの運営者などから複数の購読希望者に対して一斉に配信されるメールのことです。名刺交換した相手や展示会などでリードを獲得した潜在顧客へ、メールを通じて営業をかけることができます。

以前からあったDM(ダイレクトメール)と比べてコストが抑えられることと、一斉送信により手間が少ないこと、ユーザー1人ひとりに営業できるなどのメリットがあり、インターネットや携帯電話の普及とともに急速に広がっていきました。

特定電子メール法とは

特定電子メール法とは、いわゆる迷惑メールを規制する法律です。

2000年ごろ、携帯電話やインターネットが広く一般に普及し、一方的に送り付ける迷惑メールが社会問題となりました。そこで新たな法律として制定されたのが特定電子メール法です。特定電子メール法の正式名称は「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」です。その後、2回ほど改正を経て、現在に至ります。

対象になっている「特定電子メール」はいわゆる「広告宣伝メール」のことで、以下のようなルールが定められています。

・同意がない状態でのメール送信は禁止
・メール本文に送信者の氏名もしくは名称、電子メールアドレスなどの表示義務
・送信者情報を偽った送信の禁止
・送信を拒否した人への送信は禁止

違反した場合の措置

特定電子メール法に違反した場合には罰則が適用されます。
例えば、送信者情報を偽って送信した場合には、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金(法人の場合は、行為者を罰するほか、法人に対して3,000万円以下の罰金)」が科せられます。

また、総務省のウェブサイトにて公開されるため、罰金だけでなく、企業のブランドイメージの低下というデメリットも起こってしまいます。

総務省迷惑メール対策へ

メルマガを送る前に確認しておくべきこと

ビジネスのシーンでは展示会やセミナー、営業名刺などで集めたリードに対して、メルマガを配信することがあるかもしれません。
その場合は、特定電子メール法の対象となる広告メールに該当するため、法律に遵守した方法でメールを送る必要があります。

主に事前に確認しておくべきことをみていきましょう。

事前承諾はされているか

原則として、広告宣伝メールを送る際には、受信者による事前承諾が必要です。この事前承諾を得ることを「オプトイン」と言います。オプトインは義務なので、「メルマガを送ってもいいですよ」というようにユーザーが意思を示さない状態の勝手に送ると法律違反になります。

例えば、展示会参加者へメルマガを配信する場合、申し込みのメールフォームなどに「メルマガ配信を希望する」などのチェック項目を設定したり、申し込みフォーム上部などにメルマガを配信に同意いただく旨を記載しておく必要があります。

なお、チェックボックスの場合、特定電子メール法のガイドラインでは、チェックボックスにあらかじめチェックが入っていない状態が推奨されています。

記載義務の内容を記載しているか

上記で述べたように、メルマガ本文に記載する義務がある項目がいくつかあります。記載が義務付けられている項目は以下となります。

・送信者などの氏名または名称
発行元 ●●会社など

・受信拒否の通知ができる旨の内容とその方法(URLなど)
心当たりがない方、配信停止等をご希望の方はお手数ですが下記URLよりお手続きをお願いします。など

・送信者などの住所

・苦情・問い合わせなどを受け付けることができる電話番号、電子メールアドレス、URL

また、特定商取引法上の販売業者などと送信者などが異なる場合は、次の項目も記載が義務づけられています。

・販売業者などの氏名または名称
・相手方が電子メール広告の提供を受けない旨の意思を表示するための電子メールアドレスまたはURL

いかがでしょうか。

メールマガジンを受け取る時の同意は、申し込みフォームなどを作る段階で制作会社に依頼する場合は指摘があると思いますので問題ないかもしれません。
ただ、「もう受信したくない」というユーザーに対する解約の手続きの方法や配信停止フォームへのリンクなどの方法を明示する必要がある点は、送信するすべてのメールに記載が必要ですので、その点はメルマガを運用するうえで注意が必要です。

※2021年2月の法律をもとに作成しています。詳しくは法務担当者にご確認ください。

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