(画像は「中国国立病原体ライブラリ」より)
最近ニュースで何かと話題になっている新型コロナウイルス。みなさんは、実際どんなウイルスか知っていますか?
今日は、検索エンジンを使って、みなさんと一緒に新型コロナウイルスについて理解を深めたいと思います。
ウイルスを正しく理解した上で、効果的な予防、対策に取り組みましょう。
また、どんな検索ワードでどういった情報が得られるかも参考にしてもらえればと思います。
それではさっそくやってみましょう。(検索は2020年1月29日に実施)
目次
そもそもコロナウイルスってなに?
新型というくらいですから、通常のコロナウイルスが存在するというのは、みなさんも容易に想像できると思います。
そもそもコロナウイルスってどんなものなのでしょうか?
ということで、まずはコロナウイルスについて、Googleの検索エンジンを使って調べてみることにします。
「コロナウイルスとは」という検索ワードで検索してみると、なんと1億400万件の検索結果が出てきました。
検索結果にWikipediaが含まれていたので、まずはそれを見てみます。
コロナウイルス(英: Coronavirus)は、一本鎖(+)RNAウイルスのニドウイルス目のコロナウイルス科のウイルスをさし、コロナウイルス亜科、トロウイルス亜科を含む。
エンベロープ表面に存在する突起によって太陽のコロナのような外観を持つことからこの名が付いた。
ウイルスの増殖は細胞質内で行われ、小胞体やゴルジ装置から出芽する。
コロナウイルスの中にはエンベロープにヘマグルチニンエステラーゼを有し、赤血球凝集性を示す種が存在する。
SARSコロナウイルスは既知のコロナウイルスと大きく異なった塩基配列を持つことが示された[1]。
コロナウイルス属のゲノムはRNAウイルス中最大(約30kb)である。(Wikipediaより引用)
なんだか難しい言葉が並んでいて、ちょっと読んだだけでは理解できませんね。冒頭を読んだだけでギブアップしました。
Wikipediaはインターネット上の辞書として、情報の確度という点で非常に有効ですが、
専門用語による解説も多く、概要を理解するという点では少々分かりにくい部分があるかもしれません。
なお、Wikipediaでわかったことは、
- ・コロナという名前は、ウイルスの外観が太陽のコロナに似ているためそう呼ばれている
- ・コロナウイルスにはSARSコロナウイルスというものがある
といった感じです。
コロナウイルスの外観
もう少し分かりやすい言葉で解説しているものがないか調べてみましょう。
「コロナウイルス 分かりやすく」という検索ワードで調べてみます。
今度は、807万件の検索結果が出てきました。先ほどに比べるとだいぶ情報量が絞り込まれたのが分かります。
当然のことですが、キーワードを複数入力することにより、検索内容がより具体的になるため検索結果を絞り込むことができます。
ここでちょっと余談となりますが、検索エンジンの特性について少し説明します。
もう知ってるよという方は飛ばしてください。
検索エンジンというのは、インターネット上にある膨大なコンテンツと閲覧ユーザーを検索ワードを通して結ぶものです。
いわば、情報とユーザーのマッチングを図るシステムということができます。
検索結果で、まず真っ先にユーザーの視線がいくのは、最初に表示されたページの上部です。
つまり、検索したユーザーが求めている情報に一番近い(答えとなりそうな)コンテンツが、最初に表示されるページの上部に来ます。
ということで、上部に表示されている
「【新型コロナウイルス】感染症専門医師が教える、新型肺炎 …」
というタイトルのページを見てみることにします。
タイトルから見て、新型コロナウイルスについて書かれているページのようですが、その中でコロナウイルスにも触れているため、ここに表示されているのだと推測することができます。
実際ページがこちら。
出展元 ハフポスト
感染症の専門医に対するQ&A形式の内容で、ニュースメディア「ハフポスト」の記事でした。
記事を読んでみると・・・ありました。ありました。
「コロナウイルスによる感染症とは、どのような病気なのですか?」
との問いに専門医は以下のように回答しています
コロナウイルスというのは、ヒトや動物のあいだで感染症を引き起こす病原体で、これまで6種類が知られていました。
うち4種類は、咳や咽頭痛などの上気道症状しか引き起こさないウイルスで、私たちが「風邪」と呼んでいる病気の10~15%程度はコロナウイルスによるものです。あとの2種類は、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるウイルスで、重症急性呼吸器症候群(SARS)と中東呼吸器症候群(MERS)として世界的に流行しました。(ハフポストより引用)
だいぶ分かりやすい内容です。検索エンジンは優秀ですね。
記事によるとコロナウイルスとは
- ・ヒトや動物のあいだで感染症を引き起こす病原体
- ・ヒトのあいだで感染症を起こすものは、これまで6種類とされてきた
- ・うち4種類は咳や喉の痛みだけを発症させる
- ・実は風邪の10〜15%はコロナウイルスが原因
- ・重症急性呼吸器症候群(SARS)と中東呼吸器症候群(MERS)は世界的に流行した
なんと、コロナウイルスが原因で風邪になるんですね。
実は以外にも身近なウイルスであることが分かりました。
さらに有名なSARS、MERSも同じコロナウイルスによる感染症だとあります。
だからニュースではそれらと比較されるわけです。
さらに読み進めると、
SARS
- ・コウモリからヒトへ感染
- ・致命率9.6%で、いずれも高齢者、もしくは基礎疾患保有者が中心、子供は感染しても軽症
MERS
- ・ヒトコブラクダからヒトへ感染
- ・サウジアラビア人の0.15%は抗体を持っていたため、表面化していない患者が一定数存在した
- ・致命率は34.4%。こちらも高齢者、基礎疾患保有者が中心
とのこと。SARSやMERSなど、危険性の高いコロナウイルスはいずれも野生動物からヒトへ感染したものであることが分かります。
新型コロナウイルスについて現段階で分かっていること
感染源とされる武漢市の海鮮市場(共同通信社)
新型コロナウイルスのことを知りたかったので、そのまま記事を読み進めていくと、新型コロナウイルスに関して現時点で明らかになっていることが分かってきました。
- ・これまでにはない新しいウイルスによる感染症が発生した
- ・感染源は中国、武漢市内の海鮮市場のようだ
- ・野生動物からヒトに感染したようだが、何の動物かは特定できていない
- ・ヒトからヒトへの感染が起きていると考えられる
- ・主たる症状は発熱、一部呼吸困難(肺炎症状)もある
- ・一定数の軽症者がいると考えられる
- ・患者数の急激な増加は検査体制が強化されたことによることが大きい(慎重に判断する必要がある)
- ・致命率などで、SERS、MERSと単純比較することはできない(どちらが脅威とは現時点で言い切れない)
現時点ではまだまだ詳細は解明されていないようです。また、表面化していないケースがありそうです。
潜在的には実際の数字よりも多くの人が新型コロナウイルスに感染している可能性があると読み取れます。怖いですね。
気になる新型コロナウイルスの潜伏期間や症状、感染力について
FNN PRIMEより
自覚症状はあるのか、また潜伏期間はどれくらいか、その辺も気になるところです。
ということで「新型コロナウイルス 潜伏期間 症状」という検索ワードで調べてみます。
FNNのサイトが出てきました。見てみましょう。
新型コロナウイルスの潜伏期間
- ・最短1日最長14日程度
- ・発症前の潜伏期間もヒトからヒトに感染する可能性がある(SARSは潜伏期間は感染しなかった)
- ・感染に気付いていない人が外出し、感染が広がる危険性がある
潜伏期間は人により長く、大流行したSARSと異なり潜伏期間でもヒトからヒトへ感染するようです。
つまり、知らず知らずのうちに感染が拡大する危険性があるということが分かります。いやはや。
こうした背景もあり、新型コロナウイルスは「指定感染症」となりました。(28日時点)
指定感染症になると・・
- ・指定医療機関への強制入院が可能
- ・ウイルスがなくなるまで就業制限できる
- ・感染症患者がいた場所の消毒などの措置が可能
FNN PRIMEより
つまり、感染拡大を防ぐために患者に対し強制的な措置を講じることができるようになるということのようです。こうした政府の動きは、新型コロナウイルスの感染拡大に対して一定の危機感の表れと読み取れます。
またこんなことも書いてありました。
新型コロナウイルスの感染力
気になる新型コロナウイルスの感染力(1人の患者から広がる測定値)は、今のところ1.4〜2.5人程度と予測されています。
他の感染症に比べると、感染力はそこまで高くなさそうですが、油断もできないようです。
主な感染症の感染力 FNN PRIMEより
というのも、こうした感染症にはスーパー・・スプレッダーと呼ばれる感染者が存在するためです。
1人で10人以上に感染させ、その感染源となる患者をスーパー・スプレッダーと呼びます。2003年のSARSでは、1人でなんと160人の感染者を出した患者がいたそうです。
そもそも、なぜスーパース・プレッダーが生まれるのかというと
- ・(感染者の)免疫力が弱いため自身の体内でウイルスを排除できない
- ・そのため体内でどんどんウイルスが増殖してしまう
- ・結果、外部にたくさんのウイルスを振りまく
ということが起こるようです。傾向としては免疫力が低下している人がスーパー・スプレッダーになりやすいようです。
どんな人が感染しているの?感染者の傾向について
このブログを読んでいる方が一番気になるのは、「感染者はどんな人か?」ということじゃないかと思います。
こちらも調べてみましょう。
「新型コロナウイルス 感染者 年齢層」という検索ワードで調べてみました。
表示された中に興味深い記事がありました。
読売新聞の記事です。
記事によると、中国以外の11か国で確認された37人の患者の調査結果は
- ・年齢層・・・2〜74歳と幅広い
- ・男女比・・・71%が男性
とのことで、新型コロナウイルスは男性の方が感染しやすい傾向にあるようです。
感染者の年齢層についてはもう少し調べてみました。
同様の検索ワードで検索結果として表示された福井新聞の記事によれば
- ・発症者の72%が40歳超
- ・そのうち40%が糖尿病、高血圧、心血管疾患などの持病があった
また、症状は
- ・発熱や咳
- ・発症後は症状は軽いが、約1週間後から悪化する傾向がある
とのことです。あくまでも傾向であり、だからと言って若い患者が心配ないということではないようです。
一方で、全員が発症するわけではないことも判明しており、中国深セン市の男児(10)は発熱も咳もないにも関わらずウイルスの保有が確認されたそうです。
新型コロナウイルスの予防法について
ここまで調べると、コロナウイルス、そして今回の新型コロナウイルスについてかなり詳しく理解することができます。
新型コロナウイルスに感染しないためにも、予防法、対処法についてしっかりと理解しておく必要があります。
最後に「新型コロナウイルス 対処法」という検索ワードで調べてみます。
「新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を …」
という記事があったので、それを見てみることにします。
首相官邸サイトより
どうやら首相官邸のサイトのようです。こんなページがあるんですね、知りませんでした。
さすがは首相官邸サイトだけあり、かなり分かりやすい内容になっています。
注意すべき感染経路は2種類
首相官邸サイトより
- ・飛沫感染・・・くしゃみ、咳、つばなどの飛沫に含まれるウイルスを別の人が口や鼻から吸い込み感染
- ・接触感染・・・感染者がくしゃみ、咳を手で押さえ、ウイルスが付着した手で物に触れる。別の人が同じものに触れ、その手で口や鼻(粘膜)を触り感染
いずれも、人混みや閉鎖的なスペース、そういったところにある物を通じて感染するケースが多いようです。では、どうすれば感染しないか。感染予防は極めて一般的なものです。
感染予防
- ・手洗い、マスク着用など、インフルエンザなど他の感染症と同じように基本的な対策が重要
とのこと。
参考までに、正しい手の洗い方も参考に載せておきます。
首相官邸サイトより
ポイントは
- ・手首まで洗う
- ・爪は短めに切っておいた方がいい
という部分かと思います。
その他予防で大切なこと
- ・十分な睡眠とバランスの良い食事
- ・室内は適度な湿度(50〜60%)を保つ
結局のところ免疫力を養うということが重要といえそうです。疲れている人は気を付けた方が良さそうです。
また、補足情報として「マスクの効果」について
- ・マスクは付けた方が良い
- ・混み合った場所、屋内など換気が不十分な場所では有効
- ・屋外では相当混み合っていない限り、さほど効果はない
つまり、人混みのある場所にいく場合マスクを着用し、できることなら人混みを避けるというのが効果的といえそうです。
まとめ
今回は検索エンジンを使って、今話題の新型コロナウイルスについて調べてみました。
コロナウイルス、新型コロナウイルスについてまとめてみると
- ・ヒトの間で感染する感染症は新型を含め全部で7種類ある
- ・風の原因でもある
- ・SERS、MERSと過去に大流行したものがあり、新型も同じ傾向にある
- ・重度の症状を引き起こすものはいずれも野生動物からヒトに感染したものである
- ・発熱や咳(重症の場合は呼吸困難)などを引き起こす
- ・潜伏期間中も感染する(ココがSERSと違う)
- ・全く発症しない感染者がいる
- ・感染者は40歳以上、特に男性が多い
- ・予防には手洗い、マスク着用など基本的なもの
- ・爪はこまめに切る
- ・免疫力を高めるための十分な睡眠とバランスの良い食生活が重要
といった結果になります。
TVや新聞では見比べないとなかなか理解が深まりませんが、検索エンジンを利用すると、今回のように5〜6サイト見るとかなり理解を深めることができます。このように、情報を深く掘り下げるという意味では検索エンジンが非常に有効です。
情報を正しく理解するために、検索エンジンを効果的に活用することをおすすめします。