実は私も時々することがあります。
最近、ニュースなどで少し話題になったフランスの交通安全について書いてみようと思います。
日本と比較してフランスでは交通ルールをどの様に考えているのか、フランス国内ではどの様な対策を打っているのか、
皆さんも自分自身に置き換えて考えてみてください。
日本との考え方がそもそも違う
日本人は、赤信号なら“止まる”と誰もが認識しています。旅行で訪れた際、奈良公園の鹿でさえ赤信号で止まってたのを覚えています。
自動車教習所でも交通ルールをしっかり習い、教官の厳しい視線を気にしながら運転技術を身につけた経験を皆さんもしていると思います。
これがフランスの歩行者だと“渡れそうなら渡る”というのが歩行者のルールだそうです。
また自動車教習所では、車側の信号が青でもスピードが遅いと歩行者が次々に道路を横断してしまうため、
『もっとスピードを上げなさい!歩行者に渡らせないようにしなくちゃダメ!』と注意を受けるそうです。
更に面白い調査結果もあります。
フランス国内の3カ所と愛知県名古屋市の4カ所で、歩行者5000人の行動を調査したものです。
フランスでは41.9%の歩行者が信号無視をしているのに対し、日本の信号無視は2.1%しかなかったというのです。
考え方というより文化が違う
上記の研究結果を、フランス国立科学研究センターの生物学者は次のように説明しています。
『日本とフランスでは文化が違います。その中でも社会のプレッシャーが大きく違います』と説明しています。そして、更にこう続けます。
『日本人は、違反や罰金があるためルールを守るのではなく、周りの目を気にしているからこの様な行動に繋がるのです』と分析しています。
それに対してフランス人は、『ルールや規則を尊重する人が少ないです。良く言えば“自由”という言葉が当てはまります。
だから赤信号でも渡りたい時に渡るのです。すなわち、フランスでは社会や周りの人からどう思われようと関係ないのです』といった説明をしています。
たしかに、日本人は何をするにも周囲の目を気にしているかもしれません。周りの人に合わせておけば“あの人変わってる”とも思われないし、非常に楽。
この様な調査からも、各国の国民性や人間性が出ているのですね。
交通事故件数には大差がない
それでは交通事故件数に大きな違いがあるかというと、そんなことはないようです。
ある団体の調査結果で、次のような交通事故死亡者数を比較したものがあります。
2015年日本での交通事故死亡者数は4,117人、同年のフランスは3,461人です。
2016年の日本では3,904人に対し、フランスは3,469人となっています。なぜ、フランスの方が少ない結果になっているのでしょう。
この件について、同生物学者が次のような見解を述べています。
『フランスの運転手は、予測困難な行動をする歩行者に対して常に注意を払っています。
対して日本では、ほとんどの歩行者が赤信号で停止するので、運転手が安心しきって停止の準備ができていないことが多くあります』と説明し、
心の準備や予測といった点に大きな差があると推測されます。
確かにそういわれると、その様な思考でいることが多かれ少なかれあると思います。
皆さんも気をつけましょうね。
フランスのユニークな交通安全キャンペーン
信号無視が非常に多いフランス国内で、交通安全対策の一環としてユニークな取り組みが行われました。
これは効果がありそうです。