東日印刷は11月16日（月）、福島・猪苗代町と地方創生、地域産業の発展に寄与することを目的として、町内に映画やドラマ、CM撮影等のロケーション誘致における事業で提携し調印式を行いました。町有施設と民間施設も含めた自治体と民間企業が共同でロケ地提供事業を行うのは全国でも極めて珍しい事例です。
今回の提携は、猪苗代町にゆかりのある社員がいたことがきっかけでした。新型コロナウイルスの流行や昨冬の深刻な雪不足などにより同町経済が打撃を受ける中で、当社のロケの実績を活かし同町にロケ地を誘致し、町の復興支援の手伝いができないかと同社員から提案がありました。そこで町に話をしたところ町長から「全面的にバックアップする」と快諾いただき今回の提携に至りました。当社は、今年度から首都圏を中心にロケ誘致を希望する企業に代わり、その業務を代行するロケ地仲介サービスをスタートしましたが、自治体との提携はこれが初となります。
調印式に先立ち、報道機関にプレスリリースを発信したところ、予想を超える反響があり、当日は毎日新聞会津若松通信部をはじめ各新聞社やテレビ局など7社が取材に訪れました。
調印式でのコメントは以下のとおり。
東日印刷 武田 芳明 社長
「東日印刷は、毎日新聞など日刊紙８紙を含む約40紙の新聞を受注し、連日約230万部を印刷している新聞印刷会社です。
3年前から新規事業を展開し、現在、インド工科大学卒エンジニア５人を採用して、彼らが開発・製作した名刺管理ソフト・NEXTaMeishiやスケジューラーを販売しています。
2年前からは楽天市場などにT-Boxという店舗を出店し、スポーツマスクや紙製品などを販売しています。
弊社のロケーション事業Tロケは、2年半前にスタートしました。東京駅から車で20分の江東区越中島にある6階建ての本社ビルの様々な場所をロケ地として提供して、これまで約350件の撮影を実施しています。
その中で、制作会社の方から風光明媚な観光地でロケをしたいが自治体との交渉が難しいという話がありました。一方でロケ担当者の一人が猪苗代町に縁がありまして、ロケを通じてぜひ町おこしに貢献したいと考えていました。実は私も観光で来たことがあり、この美しい景観は絶対に受けるのではないかと思っています。
今日、前後町長をはじめ町の皆様のご協力で本日を迎えることができました。今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました」
猪苗代町 前後 公（ぜんご・ひろし）町長
「このたび、東日印刷様と猪苗代町の間でロケーション誘致事業提携に関する調印式を執り行うことができたことは、本町にとりましては、大変心強く、観光誘致事業に大きな期待をしております。
この事業提携は、地域の魅力を国内外に対して継続的に発信し、福島県内はもとより本町においてとても重要な事業提携であり、本町の地方創生、地域産業の発展に寄与するものであります。
これまでも映画やドラマ、CMなどで、心癒すロケーション地として取り上げて頂いておりますが、この度の事業提携はさらなる地域の活性化につながるものと確信をしております。
東日印刷様は創業68年の新聞印刷を主軸とする企業で、企業理念は「顧客に信頼される会社でありたい、地域に親しまれる会社でありたい」としており、我々と共通しております。2018年から本格的にロケーション誘致事業を行っており、映像制作会社側の目線に立って信頼関係を構築しています。
これまでの経験やノウハウを活かして、全国・世界とつなぐネットワークを活かしていただき、本町の「農業と観光のまちづくり」を中心とした地域の活性化にぜひご尽力いただきたいと思っております。これを機に末永いロケーション誘致活動をお願い申し上げます」
調印後は、猪苗代町のマスコットキャラクター「ひでよくん」とのフォトセッションもあり、和やかなムードで幕を閉じました。
Tロケの責任者である総務部 秋野部長も「是非とも最初のロケを猪苗代町に誘致して、町の皆さんに笑顔をお届けしたい」と、今回の提携を振り返りました。
今後、猪苗代町内で撮影可能なロケ地を当社ロケサイト内に公開、すでに実績のある制作会社等に事業開始をお知らせし、一日でも早く猪苗代にロケが誘致できるようがんばります。
東日印刷のロケ地提供事業の総称。2018年度から本格的に事業をスタートし“徹底して利用者に寄り添ったロケ地提供”を掲げ、これまで2年半で約350件の撮影実績があります。